山崎 豊子(やまざき とよこ)


会長室の調査により、次々と明るみに出る不正と乱脈。

国民航空は、いまや人の貌をした魑魅魍魎(ちみもうりょう)に食いつくされつつあった。

会長の国見と恩地はひるまず闘いをつづけるが、政・官・財が癒着する利権の闇は、あまりに深く巧妙に張りめぐらされていた。

不正疑惑は閣議決定により闇に葬られ、国見は突如更迭される――。

勇気とは、そして良心とは何かを問う壮大なドラマ、いよいよ完結へ!

 

BookLiveより

BookLive評価★4

「空の安全」をないがしろにし、利潤追求を第一とした経営。

御巣鷹山の墜落は、起こるべくして起きた事故だった。

政府は組織の建て直しを図るべく、新会長に国見正之の就任を要請。

恩地は新設された会長室の部長に抜擢される。

「きみの力を借りたい」。

国見の真摯な説得が恩地を動かした。

次第に白日の下にさらされる腐敗の構造。

しかし、それは終わりなき暗闘の始まりでしかなかった……。

不屈の闘いを描く第四巻!

 

BookLiveより

BookLive評価★4

十年におよぶ海外左遷に耐え、本社へ復帰をはたしたものの、恩地への報復の手がゆるむことはなかった。

逆境の日々のなか、ついに「その日」はおとずれる。

航空史上最大のジャンボ機墜落事故、犠牲者は520名――。

凄絶な遺体の検視、事故原因の究明、非情な補償交渉。

救援隊として現地に赴き、遺族係を命ぜられた恩地は、想像を絶する悲劇に直面し、苦悩する。

慟哭を刻む第三巻!

 

BookLiveより

BookLive評価★4

パキスタン駐在を終えた恩地を待ち受けていたのは、さらなる報復人事だった。

イラン、そして路線の就航もないケニアへの赴任。

会社は帰国をちらつかせ、降伏を迫る一方で、露骨な差別人事により組合の分断を図っていた。

共に闘った同期の友の裏切り。

そして、家族との別離――。

焦燥感と孤独とが、恩地をしだいに追いつめていく。

そんな折、国民航空の旅客機が連続事故を起こす……。

 

BookLiveより

BookLive評価★4

広大なアフリカのサバンナで、巨象に狙いをさだめ、猟銃を構える一人の男がいた。

恩地元、日本を代表する企業・国民航空社員。

エリートとして将来を嘱望されながら、中近東からアフリカへと、内規を無視した「流刑」に耐える日々は十年に及ぼうとしていた。

人命をあずかる企業の非情、その不条理に不屈の闘いを挑んだ男の運命――。人間の真実を問う壮大なドラマが、いま幕を開ける!

 

BookLiveより

BookLive評価★4