好奇心旺盛な篤蔵は、寸暇を惜しみ熱心に修行を続け、華族会館、そして上野の精養軒で働くことになる。
フランス語も習得し、ついに西洋料理の本場、パリへ。
各国の王室貴族などが集まる一流ホテルで下働きとしてスタートした彼は、人種や言葉の壁、文化の違いを乗り越えて、一人前の料理人として認められていく――。
大正と昭和の時代、宮内省主厨長まで登りつめた男の生き様を描く感動長編。 (BookLiveより)
BookLive評価★4
小さいときから強情でいたずらっこだった篤蔵は、福井の大庄屋の次男坊。
高等小学校の時、ひょんなことから鯖江連隊の田辺軍曹からご馳走になった〈カツレツ〉の味に仰天。
彼の運命が大きく変わることに――。
その後、家出同然に東京へ行き、西洋料理の世界に裸一貫で飛び込んでいく。
明治生まれの若者が、日露戦争以降の東京で、激動の時代と共に、力強く成長していく立身出世の物語。
(BookLiveより)