風に揺れる枝垂れ柳が美しい京都の高瀬川で、少年が自殺した。
白衣白袴という異様な姿で。
死の背景には、旧家に伝わる謎の儀式があった(「はかぼんさん」)。
身を持ち崩した一人の男を救ったのは、海辺の漂着物だった(「夜神、または阿神吽神」)。
緑豊かな信州に嫁いだ女性。
夜半、婚家に「鬼」が訪れる――(「鬼宿」)。
各地を訪ね歩いて出逢った、背筋が凍り、心を柔らかく溶かす奇譚集。
(BookLiveより)
BookLive評価★4
病により除々に視力を失っていく男。
その葛藤と愛する人との触れ合いを描く表題作「解夏」他、全4作品を収録。
大ベストセラー「精霊流し」に続き、涙なくしては読めない感動の書き下ろし小説集。
杏平はある同級生の「悪意」をきっかけに二度、その男を殺しかけ、高校を中退して以来、他人とうまく関われなくなっていた。
遺品整理会社の見習いとなった彼の心は、凄惨な現場でも誠実に汗を流す会社の先輩達や同い年の明るいゆきちゃんと過ごすことで、ほぐれてゆく。
けれど、ある日ゆきちゃんの壮絶な過去を知り……。
「命」の意味を問う感動長篇。
岡田将生、榮倉奈々主演で映画化の話題作!
BookLive評価★4(個人的には5)
お奨めしたい本ベスト10に入ります。