弥勒丸引き揚げ話をめぐって船の調査を開始した、かつての恋人たち。
謎の老人は五十余年の沈黙を破り、悲劇の真相を語り始めた。
私たち日本人が戦後の平和と繁栄のうちに葬り去った真実が、次第に明るみに出る。
美しく、物悲しい「シェエラザード」の調べとともに蘇る、戦後半世紀にわたる大叙事詩、最高潮へ。
(BookLiveより)BookLive評価★4
昭和20年、嵐の台湾沖で、2300人の命と膨大な量の金塊を積んだまま沈んだ弥勒丸。
その引き揚げ話を持ち込まれた者たちが、次々と不審な死を遂げていく――。
いったいこの船の本当の正体は何なのか。
それを追求するために喪われた恋人たちの、過去を辿る冒険が始まった。
日本人の尊厳を問う感動巨編。
(BookLiveより)BookLive評価★4
中山道を江戸へ向かう蒔坂左京大夫一行は、次々と難題に見舞われる。
中山道の難所、自然との闘い、行列の道中行き合い、御本陣差し合い、御殿様の発熱……。
さらに行列の中では御家乗っ取りの企てもめぐらされ――。
到着が一日でも遅れることは御法度の参勤交代。
果たして、一路は無事に江戸までの道中を導くことができるのか!
(BookLiveより)BookLive評価★4
失火により父が不慮の死を遂げたため、江戸から西美濃・田名部郡に帰参した小野寺一路。
齢十九にして初めて訪れた故郷では、小野寺家代々の御役目・参勤道中御供頭を仰せつかる。失火は大罪にして、家督相続は仮の沙汰。
差配に不手際があれば、ただちに家名断絶と追い詰められる一路だったが、家伝の「行軍録」を唯一の頼りに、いざ江戸見参の道中へ!
(BookLiveより)BookLive評価★4
「飛行機の座席を選ぶにあたって、私は必ず窓側を指定する。旅慣れた人は通路側を好むものだが、どうも外の景色がみえないと損をしたような気がするのである」 1年の3分の1は旅の途にある、超多忙作家の浅田次郎氏はまさに好奇心のかたまり。自身の目を通した国内外の出来事は、たちまち優れた一編の随筆へと姿を変えていきます。NHKドラマ『蒼穹の昴』の北京ロケに足を運んでみると…『西太后の遺産』。都内を愛車で走るうちに警官に止められて…『やさしいおまわりさん』。最近目にしなくなった二千円札の謎を追ってみると…『消えた二千円札』。行きつけのアメリカのステーキレストランで目撃した驚くべき親子とは…『デブの壁』ほか、珠玉の40編を収録。「命惜しくば南国の楽園にでも飛んで、体力を恢復したいところなのだが、酷いことにはその抜け殻にさえ、次なる原稿の締め切りは迫る」。 そう苦笑する浅田氏の書斎の内外で起こる爆笑と福音の日々が絶妙の筆致で描かれています。(BookLiveより) BookLive評価★4
列強諸国に蹂躙(じゅうりん)され荒廃した清朝最末期の北京。
その混乱のさなか、紫禁城の奥深くでひとりの妃が無残に命を奪われた。
皇帝の寵愛を一身に受けた美しい妃は、何故、誰に殺されたのか?
犯人探しに乗り出した日英独露の高官が知った、あまりにも切ない真相とは――。
『蒼穹の昴』に続く感動の中国宮廷ロマン。(講談社文庫)
(BookLiveより)BookLive評価★3.5
新生中華民国に颯爽と現れたカリスマ指導者・宋教仁(ソンジァオレン)。
しかし暗殺者の手により時代は再び混乱し、戊戌(ぼじゅつ)の政変後日本に亡命中の梁文秀(リアンウエンシウ)の帰国を望む声が高まる。
極貧の中で生き別れた最後の宦官・春児(チュンル)と馬賊の雄・春雷(チュンレイ)はついに再会を果たす。そして龍玉を持つ真の覇者は長城を越える!
魂を揺さぶる歴史冒険小説、堂々完結。(講談社文庫)
(BookLiveより)BookLive評価★4
大いなる母・西太后(シータイホウ)を喪い、清王朝の混迷は極まる。
国内の革命勢力の蜂起と諸外国の圧力に対処するため、一度は追放された袁世凱(ユアンシイカイ)が北京に呼び戻される。
一方、満洲を支配する張作霖(チャンヅォリン)は有能なブレーン・王永江(ワンヨンジャン)を得て、名実ともに「東北王(トンペイワン)」となる。
幼き皇帝溥儀(プーイー)に襲い掛かる革命の嵐の中、ついに清朝は滅亡する。
(講談社文庫)(BookLiveより)BookLive評価★4
半世紀にわたり、落日の清王朝を1人で支えた西太后(シータイホウ)が人生の幕を閉じようとするころ、張作霖(チャンヅオリン)や袁世凱(ユアンシイカイ)は着々と力を蓄えていた。
死期を悟った西太后が考え抜いて出した結論は、自らの手で王朝を滅ぼすということだった。次の皇帝として指名したのは、わずか3歳の溥儀(プーイー)。
その悲壮な決意を前に、春児(チュンル)は、そして光緒帝は――。(講談社文庫)
(BookLiveより)BookLive評価★4
「汝、満洲の王者たれ」
予言を受けた親も家もなき青年、張作霖(チャンヅオリン)。
天命を示す“龍玉”を手に入れ、馬賊の長として頭角を現してゆく。
馬と拳銃の腕前を買われて張作霖の馬賊に加わった李春雷(リイチュンレイ)は、貧しさゆえに家族を捨てた過去を持つ。栄華を誇った清王朝に落日が迫り、新たなる英雄たちの壮大な物語が始まる。(講談社文庫)
(BookLiveより)BookLive評価★4
人間の力をもってしても変えられぬ宿命など、あってたまるものか――
紫禁城に渦巻く権力への野望、憂国の熱き想いはついに臨界点を超えた。
天下を覆さんとする策謀が、春児を、文秀を、そして中華4億の命すべてを翻弄する。
この道の行方を知るものは、天命のみしるし“龍玉”のみ。
感動巨編ここに完結!
(BookLiveより)BookLive評価★4
落日の清国分割を狙う列強諸外国に、勇将・李鴻章が知略をもって立ち向かう。
だが、かつて栄華を誇った王朝の崩壊は誰の目にも明らかだった。
権力闘争の渦巻く王宮で恐るべき暗殺計画が実行に移され、西太后の側近となった春児と、改革派の俊英・文秀は、互いの立場を違えたまま時代の激流に飲み込まれる。
(BookLiveより)BookLive評価★4
官吏となり政治の中枢へと進んだ文秀。
一方の春児は、宦官として後宮へ仕官する機会を待ちながら、鍛錬の日々を過ごしていた。
この時、大清国に君臨していた西太后は、観劇と飽食とに明けくれながらも、人知れず国の行く末を憂えていた。
権力を巡る人々の思いは、やがて紫禁城内に守旧派と改革派の対立を呼ぶ。
(BookLiveより)BookLive評価★4
汝は必ずや、あまねく天下の財宝を手中に収むるであろう――
中国清朝末期、貧しき糞拾いの少年・春児は、占い師の予言を信じ、科挙の試験を受ける幼なじみの兄貴分・文秀に従って都へ上った。
都で袂を分かち、それぞれの志を胸に歩み始めた二人を待ち受ける宿命の覇道。
万人の魂をうつベストセラー大作!
(BookLiveより)BookLive評価★4
幸之介の義母・富江は心の底から喜んでいた。
息子が文壇最高の賞「日本文芸大賞」の候補になったのだ。
これでもう思い残すこともないとまで思っていた。
息子を気遣ってか富江は忽然と姿を消してしまった。
幸之介が賞の発表を待つのはご存知プリズンホテル。
特別な日にもかかわらず、この夜も因縁つきの人びとが泊り込む。
懲役五十二年の老博徒から、演劇母娘など、またしても起こる珍騒動。
物語は笑って泣ける大団円へ。(BookLiveより)BookLive評価★4
血まみれのマリアと異名を持つ阿部看護婦長が癒しの宿に選んだのはなんと、プリズンホテルだった。
大都会の野戦病院ともいえる救命医療の病院勤めの忙しさから逃れてきたのはいいが……。
この真冬の温泉ホテルに集うのは例によっていわくつきの人物ばかり。
今回は登山の天才、患者を安楽死させてしまった医師、リストラ直前の編集者。
はてさて、雪深いホテルで今宵もおこる出来事とは。
(BookLiveより)BookLive評価★4
おなじみ大曽根一家御一行と、酒癖の悪さで有名な警視庁青山警察の慰安旅行が重なったり、元アイドル歌手とその愛人がお忍びで現われたりと、何が起こってもおかしくない一髪触発の事態に、ホテルの支配人の花沢は青ざめた。
愛憎ぶつかる温泉宿の一泊二日。
笑えて、泣けて、眠れない。
シリーズ第二作。
(BookLiveより)BookLive評価★4
極道小説で売れっ子になった木戸孝之介の身内で、ヤクザの大親分の仲蔵が、温泉リゾートホテルのオーナーになった。
招待された孝之介は驚いた。なんとそのホテルは任侠団体専用だったのだ。
人はそれを「プリズンホテル」と呼ぶ。さまざまな人たちがこのホテルで交差する。
熱血ホテルマン、天才シェフ、心中志願の一家などなど、奇妙な人々が繰り広げる、涙と笑いの物語。シリーズ第一作。
(BookLiveより)BookLive評価★4
娘を亡くした日も、妻を亡くした日も、男は駅に立ち続けた……。
映画化され大ヒットした表題作「鉄道員」はじめ「ラブ・レター」「角筈にて」「うらぼんえ」「オリヲン座からの招待状」など、珠玉の短篇8作品を収録した傑作集。
日本中、150万人を感涙の渦に巻き込んだ空前のベストセラーに、あらたな「あとがき」を加えた。
第117回直木賞を受賞。
(BookLiveより)BookLive評価★4