工業簿記4-12(材料費2)
おはようございます。(*^^*)
今日は、材料費の部分の応用問題的な感じですね。
昨日と同じようにT勘定を書いて、メモしていきましょう。
こんな感じになりましたか?
4/3や4/8の単価が少し面倒だったかも知れませんが、これが本試験問題だとすると、これで第4問目の20点分になると思うので、いきなり、解き始めずに、ざっと問題を読んで、今回の場合は、(問1)の1番の仕訳を先にしてみると良いですね。
「買入部品」という科目が指定科目にないので、「材料」を使えば良いですね。
貸方から考えると、
先ず、購入代価分2,000×150=300,000は「買掛金」です。
次に、購入代価の5%を内部副費として予定配賦しているとあるので、
300,000×5%=15,000が「内部材料副費」です。
最後に、引取費用15,000は当社負担で小切手を振り出して支払っているので、「当座預金」で良いですね。
その結果、借方の「材料」は330,000となります。
そうそう!
内部材料副費って何だろう?と思われないですか?
これは、材料が当社に届いてから、数量や中身が間違っていないかと検品したり、保管したりするために掛かる費用と捉えてください。
それが、過去の実績から購入した代価の5%程度だろうと見積もって、予定配賦しておくわけですね。
予定配賦だから、最終的には差異を求めて、何に負担させるかと決めるのですが、この問題にはそういう指示はないので、ここでは、内部材料副費は、そういうものだということだけ知っておきましょう。
これにより、4/3仕入分の単価が変わってくることに気を付けましょう。
図のように、購入時の単価は2,000でしたが、実際には@¥2,200になりますね。
先にこの仕訳をすると、材料(買入部品)勘定の借方を間違えないと思います。
同様に、4/8の単価も計算してみると良いですね。
払出は、先入先出法なので、借方を見ながら、順に出して行きます。
4/26の出庫分の倉庫への返品は、入って来たんだからということで、借方に書いても良いのですが、仕入分と間違えそうなので、貸方に△を付けるなりして、書いておいた方が良いかと思います。
その際、4/11は@¥2,200と@¥2,300の両方を出しているので、どちらの分が戻って来たと考えるの?という疑問が生じるかと思いますが、「先入先出法」なので、先に仕入れたものから消費すると考え、戻ってきた分は、後からの購入分である@¥2,300のものだったと判断します。
更には、このT勘定から月末在庫は10個と求められるはずですが、棚卸しをしたら、8個しかなかったということなので、棚卸減耗費の計上が必要になります。
借方は、棚卸減耗費がないので、「製造間接費」を使います。
ダイレクトに製造間接費を計上する方法ですね。
これは、結構、よくありますよね。
「原価に計上した」という言葉から、「売上原価」で処理しないように気を付けてください。
売上原価に算入するまでには、次の勘定の流れがあることになりますね。
最初に書いたように、工業簿記は、勘定の流れをしっかり把握しておくことが大切です。
棚卸減耗費 4,600 / 材 料 4,600
製造間接費 4,600 / 棚卸減耗費 4,600
仕 掛 品 ××× / 製造間接費 ×××
製 品 ××× / 仕 掛 品 ×××
売上原価 ××× / 製 品 ×××
という流れで、最終的には売上原価に算入されることになります。
正常な範囲内なので、売上原価に算入しますが、異常なものだったら、どの部分に計上するか分かりますか?
そもそも、異常な減耗とは、どんな場合か?
1つイメージすると、工場の管理が悪くて、セメント数十袋が雨に濡れて使い物にならなくなってしまったとします。
こういったものが異常な減耗ですね。
これが、セメントをこねるために、袋から移すときに、少しずつこぼれて、最終的に1袋分くらいが減ってしまった。
こういう時は、正常な減耗になる訳です。
話を戻して、じゃあ、異常な減耗は、どの部分に計上するか?
一般的には「営業外費用」に計上します。
異常度が極端に高ければ、「特別損失」に計上することになります。
理由は、「営業利益」に「営業外収益」を加算して、「営業外費用」を減算したものが何だったかというと、「経常利益」でした。
大抵の企業は、この「経常利益」で業績を判断されるので、とんでもない量の減耗が発生した際に、営業外費用で処理しておくのはあまりにもまずいということが分かりますね。
貸方の計算の際の電卓の使い方ですが、「GT」で払出の合計を出した後、「M+」に入れて、戻ってきた分を「M-」に入れ、「MR」で呼び出すと良いですね。
そういう操作が、スムーズにできるよう、電卓も徐々に慣れて行ってください。
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