部門別原価計算(第4回&第10回第4問)

第4回第4問

部門費集計表を作成して、各部門の配賦率を求め、予定配賦額や実際配賦額を求めるまでは、おできになったようですね。

 

問3の差異分析は、滅多に出ないと言っていた「固定予算」になります。

 

製造間接費が変動費と固定費に分けて把握できない問題の場合は、「固定予算」を使います。

 

固定予算による差異分析は、次のような図を描くと覚えてください。

 

 

問題集の解説は、本問を解くだけの解説になっているので、少し説明を加えます。

図の描き方は、ご説明しなくても良いかと思います。

X軸は、左から、標準時間、実際時間、基準時間を書きます。

(本問は標準がないので、実際と基準のみです)

 

実際額は、公式法変動予算同様に、一番高い位置に書きます。

図のように、各線と交わる位置まで横線を書きます。

 

その結果、求まる差異が、上から順に「ヨソノ」と覚えます。

予算差異、操業度差異、能率差異です。

(本問は標準時間がないため、能率差異は発生しません)

 

公式法変動予算が「ヨノ(ノ)ソ」なので、混乱しないように覚えてください。

少ないほうが「よそのお家」とか何とか、適当に自分で覚えやすいように覚えてください。(;^_^A

 

後は、それぞれの数値を書き込んで、公式法変動予算の差異分析と同様に、下から上、内から外を引いて計算をします。

 

例:操業度差異の場合

配賦率8,280×(実際115-基準125)=△82,800

マイナスなので、不利差異になり、借方差異ということになります。

 

※記述ミスがありました。

(みんチャレのチームの方に教えていただきました(;^_^A)

お詫びして訂正いたします。

 

例は、「予算差異」と書いていましたが、「操業度差異」の記述ミスです。

 

念のために、予算差異は次のとおりとなります。

基準金額(8,280×125)-実際額1,012,500=22,500(貸方差異)です。

 

 

標準時間がある場合の差異分析も、ここで押さえておいてください。

 

ちなみに、問4は、一本の配賦率なので、製造間接費の総額24,300,000円を各部門の合計時間2,700時間で割ってやれば、配賦率が9,000と求まります。

当月の作業時間の合計が220時間なので、9,000×220=1,980,000円が予定配賦額、実際額は問2で分かると思いますが、2,047,500円。

1,980,000-2,047,500=△67,500と求まると思います。

 

第10回第4問

本問は、問題の重要箇所にマークをして行かないとミスに繋がるような問題です。

各問の1行目の赤字部分に〇を付けるなどしてください。

 

問1:総括配賦率(上の問題の問4と同じ考え方)で実際配賦

資料5の実際額を資料3の実際時間の合計で割って配賦率を求める。

実際額の合計を求める際に、直接費は入れないように注意する。

 

問2:総括配賦率で予定配賦

資料1の年間予算を資料2の年間予定時間合計で割って配賦率を求める。

 

問3:部門別配賦率で実際配賦

資料4の部門別実際額資料3の部門別実際時間で割って配賦率を求める。

 

問4:部門別配賦率で予定配賦

資料1の部門別年間予算を資料2の部門別年間予定時間で割って配賦率を求める。

 

問5:部門費配賦差異

問3と問4の各部門ごとの差額

 

明日の予定

第2回第5問

第5回第5問

何れも、総合原価計算になります。(単純総合と工程別総合)

 

 

 

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